渓(ヤマ)釣り起源ー9
物事とは、とかくエスカレートしがちなものなのでしょうか。
今にして想えば、当時相当な頻度と回数で幕営釣行を重ねていました。
やがて、近場では飽きたらなくなった私達は、遠く華やかな北陸や北アの大渓谷に目を向けました。
とてもテコに合いそうもない険しく難しい渓々を攻める為、装備類の徹底的な軽量化と分担制を敷き、
ロープだの、ハーネスだの、エイト環だのと、それはもう大騒ぎです。
タイトなスケジュールを専ら遡行や泊まり場の設営に割り当て、
肝心の釣りはその合間にするという、主客転倒が常態化しました。
本来癒しの趣味である筈が、
終始ストレスの掛かるものになってしまったのです。